ソムリエール川西のワインにまつわるエトセトラ | Qualiter Letter

さぁ、がんばれ日本!!

熱い闘いも終わり、秋の気配を感じる日も多くなって、
近所の小学校にも子供たちの元気な声が戻ってくると、
あぁ、夏も終わりだなぁと、少しセンチメンタルになります。

オリンピックロスなどと言う言葉がありますが、
あの、白熱した数々の試合の余韻に未だに浸っております。

泣き虫少女だった選手も、立派な選手、
素敵な大人の女性になったなぁと、
母の様な気持ちで涙しましたし、

日本の伝統、お家芸の復活の為、そして連覇を目指す為、
努力を惜しまなかった選手達に
たくさんの勇気と感動をもらいました。

本当に、日本人の活躍には目を見張るものがあり、
にわかオリンピックファンの私も興奮しっぱなしでした。

しかし頑張っているのはスポーツ選手だけではありません。
そう、"日本のワイン" も頑張っていますよ!!


先日、近所の行きつけの酒屋さんに行くと、
「最近、日本のワインが良く売れるんですよ〜。
昨日も色んな造り手のワインを7本買ってくれたお客様がいらしたし、
今日も、4本買ってくれた人がいたんですよ〜。」 と話していました。

「日本もワイナリーが沢山出来てきましたし、美味しいのもいっぱいありますし、
少し前に比べると、随分と日本ワインも普及してきましたね〜。」
なんて会話で盛り上がっておりました。

今や北は北海道から、南は九州まで、
200以上のワイナリーが点在しています。

九州などは亜熱帯地域で、
ワイン造りは無理だろうと言われていましたが、
ヨーロッパのワイン造りにとらわれず、
自由な発想と手段で素晴らしいワインを造り出しています。




日本人が最初にワインを飲んだのは縄文時代じゃなかろうかと、
色々な遺跡から考えられていましたが
ヨーロッパとは違い、水の事情が良かった日本に
(ヨーロッパでは殺菌の為、ワインが飲まれた時代があった。)
手間暇掛かるワイン造りが、
果たして行われていたのだろうか、と言う説があります。

次に、今から500年前、安室桃山時代、
フランシスコ・ザビエルが
手土産に持ってきたと言うお話で、


豊臣の家臣や、堺の商人が好んで飲んでいたと言う説。
この時は、アルコール度数の高い
ポートワイン(甘口の赤ワイン)のようなものだったとか。
しかし、鎖国政策などにより、その文化も根付きませんでした。



本格的にワイン造りを行うようになったのは、
明治時代なってから。政府がワイン造りを奨励しました。

アメリカからブドウの苗木を輸入し、
成功の目途が立つまで5年の歳月がかかっています。

しかし、一部の苗木にフィロキセラが付着していて
廃園になったワイナリーや、
ヨーロッパから持ち帰った栽培技術や醸造技術も、
雨の多い日本では適応しにくかったりと
順風満帆には行きませんでした。

そして何より日本人の食生活にワインが合わなかったというのが
文化が根付かない理由の一つだったのかもしれません。

そこで登場したのが "赤玉ポートワイン"。  
私の記憶に残っているのは "赤玉パンチ"!!

まだ子供だったので味は分かりませんが、あの日の丸を思わせるラベルは、
日本ワインの夜明けを願っていたのだろうか、と想像してしまいます。
朝ドラでも太陽ワインと言って、
懐かしいポスターの再現と共に話題になりましたよね。





東京オリンピックや万博など、異文化が入る機会が増え、社会現象を背景に
ワインの生産、消費も益々増加していきます。






日本固有品種といえる「甲州」や
「マスカット・ベリーA」は国際ブドウ・ワイン機構にも登録されましたし、

国際品種である、「シャルドネ」や「メルロー」など、
幅広い品種からワイン造りが行われ、
海外のコンクールでも毎年のように受賞しています。

国内でも、海外から審査員を招いて、日本ワインコンクールが行われていて、
年々、品質が向上していると言われています。

甲州は
薄い紫色が付いています。

 

一昔前は、ワイン用のブドウ(加工用ブドウ)を
栽培する農家さんも、それがどの様なワインになるのか
想像出来なかったのが、今ではどの様なブドウを作れば、
美味しいワインが出来るのかというのを
意識しながら作っておられます。

そして何より、私達が日本ワインをたくさん飲む事によって、
更に美味しいものを、上質なものをと、
モチベーションを上げて頂く事に繋がるんじゃないかと思います。


競技を終えた選手は、家族や、
応援してくれた方々に元気をもらったと言われます。

だから私達も、もっともっと応援して日本のワインを盛り上げましょう!!
そしたら、日本のワインも
世界で金メダルをとってくれる日が近い将来くるかもしれません。

さぁ、夏が去ると大粒の収穫ですよ。
また新しいワインができ、
そして皆様が益々美味しいワインに出会えますように!!


今月も最後はこの言葉で・・・    がんばれ日本!!


ビストロ・ダ・アンジュ ソムリエール  川西幸代



JUGEMテーマ:ワイン

暑い、熱い、夏です!

夏本番です!! とにかく暑いです!!  とりあえずビールですか!?

仕事終われば、まずビール。 風呂上がりにビール。 
祭りの、かち割りに浮いてるキンキンのビール。
BBQには、クーラーいっぱいのビール。 ビアガーデンにも行きたいし・・・。
ビール片手に、街中モンスターを探したり・・・?? 





う〜んっ、でもやっぱり・・・   仕事終わりは、そこにワインがあるし、
風呂上りはキンキンの白ワイン、
祭りに行けば、タコせんにはどんなワインが合うかなぁと思っちゃうし、
クーラーの中には、スパークリングとワインをしのばせるし、
しっとりとワインバーにも行きたいものです。
さすがにワイン片手に街をうろついていたら捕まりそうなのでやめておきましょう。


いよいよ、高校野球もオリンピックも始まりましたが、スポーツはあまり詳しくありませんので、
結果に一喜一憂しないのですが、
戦っている人の姿というのは本当に逞しく、美しく、感動させられます。

さぁ、今年は色んな意味で暑い、そして熱い夏です。 
こちらでも、市民権を得ているビールと、歴史の古いワインの対決といきましょうか!!


さて、ワインは約7000年前から造られていますが、この時代ワインは王侯貴族の飲み物で、
庶民が飲んでいたのはビールでした。
ビールが庶民的な飲み物とは、遠い昔からそうだったんです。




ビールもその1000年後、約6000年前からワインと同じ
メソポタミアのシュメール人から造られています。
最初は麦芽を水で練って焼き、パンにしてから水でふやかして、アルコール発酵させたもの。
メソポタミアでは、パンから派生した食物に近い日常的な飲み物だったんです。





堅いパンを水でふやかすというのは、ヨーロッパのスープの原型とも言われています。


そして古代ローマにも、ビールが伝わりますが、やはりここはワインに軍配が上がります。
当時のワインは、糖分が全てアルコールに転化されていなかったので、とっても甘い飲み物だったんです。
ですから、水で薄めて飲んだり、パンを浸したり、日常的に飲まれていました。
酔うために、そのまま飲むビールは野蛮人の飲み物として、流布しなかったんです。


ヨーロッパ全土でビールが造られる様になったのは1000〜1500年前。
やっとビール文化が根付いてきましたよ。
でもやっぱり、その頃にはワインの技術も格段に上がってきましたので、
アルコール度の高いワインが飲まれるようになっていました。
今度は、アルコール度の低いビールは子供の飲み物だって事で、やっぱりワインに軍配が・・・。

おぉー、やはり歴史には勝てないのか!!

いやいや、ビールも頑張りますよ!! 19世紀後半、ビール酵母の培養、缶、ビンの普及により、
保存技術が進み、安価で大量生産も可能になり、世界津々浦々で飲まれる様になります。
ワインは日常必須のお酒として飲まれていましたが、安価になったビール、
やっと市民権を得て、ビールに軍配が上がります。

あれ、私こんな事書いちゃっていいのかしら・・・。
この季節、何卒ご理解とお許しを頂きたい!!


ヨーロッパでも、やっぱりこの季節、レストランのテラスでとりあえずビール。
そう言えば、毎年、ビストロ・ダ・アンジュでのフランス人シェフ、パトリック・テリアん氏を招いての
イベントを開催しておりますが、シェフも仕事終わりには、「ビールくださぁい!」と言って
グビグビと美味しそうに飲んでおりました。


そうは言っても、「とりあえず」の後は、ワイン飲みたくなるんですよね。

この季節ならではの色んな楽しみ方がありますよ。

少しお安めのワインにかち割り氷を浮かべてグビグビなんてのも。
ワインに氷なんて邪道に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
これもまた、フランスではよく見る光景。そんな事するの!?と思いましたが、やって納得。


先日、親戚の集まりでファミリーなレストランに行ったんですが、その中の一人が
赤ワインとコーラを注文して、その二つを混ぜて飲んでおりました。
実はこのカクテル、スペイン発祥、"カリモーチョ"と言って、日常飲料としてとっても人気があるんです。
スペインと言えば、フルーツをワインに浸けた"サングリア"もありますね。


世界で一番有名な仔猫と同じ名前 "キティ" は、
赤ワイン+ジンジャーエール。
ワイン+ソーダの "スプリッツァー"もありますよ。

 

暑い日の飲み物って清涼感が欲しいですよね。
色んな飲み方でワインを楽しんで、そして何より一緒にいたい人、楽しい人、
ワインを美味しく飲んでくれる人がいれば最高ですよね。

えっ、一人でしみじみ飲みたい? それもまた格別です!

そう、ワインって自由なんですよ。お堅い事は抜きにして、自分なりの楽しみ見つけましょ。


あれっ、勝負はどうなりました??  どちらでもいいですね。
この選手好きだけど、あの選手も応援したい。
選手みんなの笑顔、涙、そして 何よりも一生懸命な姿に
私達は、元気をもらい、勇気をもらい、又明日も頑張れるんです。


     がんばれ日本! 遠い空の下から、寝不足覚悟で応援します。
    そして皆様のワインライフが益々楽しいものになりますように!



ビストロ・ダ・アンジュ ソムリエール  川西幸代



JUGEMテーマ:ワイン

やっぱり夏は「スーッとするやつ」

今日は梅雨の中休み。良く晴れて、日差しが強く、もう夏の気配ですね。
この時期の晴れ間には、太陽のありがたみをしみじみと感じられます。

また、大雨での各地の災害に、人間の無力さというのも、ひしひしと感じています。

フランスは、ブルゴーニュ地方でも、霜や雹の被害があり大打撃をうけています。
この時期、雹が降ると、実が落ち、ブドウの収穫量が減ります。
ただ、収穫減とワインの美味しさは別問題で、残ったブドウに充分な栄養がいきわたり、
これからの天候によっては、逆に美味しいワインが出来る可能性もあります。
ワインの生産量は減るかもしれませんが、美味しさに期待しましょう。。。


 

ジメジメと暑い日が続き、夏も本番を迎えると、スーッとしたの飲みたくなります。
昔、母親が「スーッとするやつ飲みたいわ。」と、よく言っておりました。
スーッとするやつ・・・。 飲みたくなりますよね。

ビストロ・ダ・アンジュでも、どんどんスパークリングワインのご注文が増えてきましたよ。

スパークリングワインの代表と言えばシャンパンだと思いますが、
今回は、リーズナブルに家飲み出来る、シャンパンと同じ製法で造られる、
スペインの "CAVA"(カバ)。 
何だか文字だけ見ていると、違うものを想像してしまいますが・・・。
                                         

その昔、フランスがスペインを侵略したことにより、甚大な被害を受けたんですが、
カタルーニャにはシャンパーニュ製法がもたらされました。
その頃はCAVAも、"チャンパン"と呼ばれていましたが、フランスから抗議を受け、
CAVAと名付けられました。
"CAVA"は、カタルーニャ語で「洞窟」や「地下蔵」という意味があります。
かつて実際に、熟成の際には洞窟が使用されていました。

 

 きめ細やかな泡が途切れることなく立ち上がります。
 夏らしい柑橘の爽やかな香りで切れ味が
 とっても良いです。
 最後はブドウのほのかに甘い香りが残りますよ。

 オリーブをつまみながら、さっぱりとした酸味の効いた
 ドレッシングのサラダやカルパッチョと。


フランスからは、"クレマン"。フランスのシャンパーニュ地方以外で、
シャンパーニュ製法で造られたスパークリングワイン。  
シャンパンより気圧が低く、お値段もハーフ。とっても優しいのでハーフスパークリングと言われる事も。
その滑らかな舌触りから、語源はクリームなんです。

アルザス地方で造られたクレマンは、フランス国内でも一番の人気です。

 

 果実味、味の豊かさ、余韻、
 どれをとってもシャンパーニュクラス。
 爽やかな酸味と引き締まるドライ感。

 お料理に合わせるだけでなく、
 ホームパーティでも大活躍しますよ。



そして、シャンパンタワーなんかで使われる、底の浅いクープ型のグラスは、
マリーアントワネットの左胸を型どったものと言われています。
おしゃべり好きの女の子はこのグラスの方が相手の顔を見ながら会話が弾みそうですね。


マリーアントワネットが出てきたところで、7月14日はフランス革命記念日。

この革命によって王政が廃止になると、王に仕えていた料理人やサービス係が街に出て、
当時誕生しつつあったレストランで働くようになり、ソムリエが誕生したとか。

長い歴史のあるこのお仕事。 今年も半年が過ぎたと思うと、今一度身が引き締まる思いです。
これからも皆様に楽しい時間を過ごして頂けるお手伝いが出来るよう、精進したいと思います。

今年の夏は、記録的猛暑ですって。
しっかりと美味しいもの食べて飲んで、 厳しい夏を乗り越えましょう!!

後半もどうぞよろしくお願いします。


ビストロ・ダ・アンジュ ソムリエール  川西幸代



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