ソムリエール川西のワインにまつわるエトセトラ | Qualiter Letter

45周年を迎えて、あらためて思うこと

春の日差しが心地よい季節となり、何かと心楽しい日々ですが、いかがお過ごしでしょうか?
新学期、新年度を迎え、新しい出会いがあり、気持ちも新たにされている事かと思います。

私はといえば、昨年の春から何だか鼻がムズムズしております。
これ絶対アレですよね。今年は目も痒いんです。絶対アレですやん!
ティッシュの消費量がハンパないです。しかしあのセレブなティッシュは何で甘いんですかねぇ。。。


そんな話はさておき、今春、ビストロ・ダ・アンジュは45周年を迎えることができました。
これも一途ににビストロ・ダ・アンジュを愛してくださる皆様のお陰だと感謝致しております。
本当にありがとうございます。


1972年、大阪ミナミの地に大阪初のフレンチビストロを開店いたしました。
当初は、パスタとフランス料理を混ぜたような地中海料理のお店で、今よりも小さいお店でした。
料理雑誌や旅行誌はもちろん、専門書やインターネットもなく、唯一確かなものは "本場で学ぶ"という時代。
当時はたくさんのスタッフがヨーロッパに長期修行に出ました。
そして現地でのビストロ料理に魅了され「日本で美味しくて手頃な料理を提供したい」と奮起。
今もその気持ちは「ビストロ・ダ・アンジュ」に息づいています。

大阪で数少ないフランス料理が味わえるお店だったため、有名人や著名人もたくさん来店して頂きましたが、
一番厳しくお店を育てて下さったのは、見る目が確かな大阪のお客様。
そんなお客様を一番に考え、「リーズナブル」で「美味しい」ことにこだわり、
サービスも「華麗」であるよりは「一生懸命」。気さくで身近なお店を目指してきました。


一言に45年と言いましても、長い歴史があったんだと今更ながら実感しております。
オイルショックがあったり、たい焼きくんやルービックキューブが流行ったり、ディズニーランドや花博が開園したり、
お立ち台に上がったと思ったらバブルは弾けるし、そして赤ワインブームが来たり・・・。
私もビストロ・ダ・アンジュで働くようになって十数年が経ちますが、ご家族と一緒に来ていたお子さんが
中学生や高校生になり、すっかりお兄さん、お姉さんになって、そして親から子へ、そして孫へと
受け継がれていくのを本当に頼もしく、嬉しく思っています。


フランスでは「パリの裏道には、1ダースのビストロがある」と言われるほど、
庶民の生活には欠かせないものになっています。

ビストロの語源には諸説ありますが、食べ物屋への出入りを禁止されていたコサック兵が、
監視の目を盗んで居酒屋に入り、ワインと料理を注文して 「ビストロ!ビストロ!(早く!早く!)」
と言ったのが語源と言われています。
ともかく、フランスの食べ物屋の中で、最も庶民の必要性の中から生まれたのが"ビストロ"なのです。
街の職人たちが、自らの絆を固め、仲間意識を確認しながら、楽しく飲んだのが"ビストロ"。
仕事の後の楽しい一杯、という構図は今も昔も変わらない"ビストロ"の姿です。


 簡単に言えば、「ビストロ "Bistrot"」は、
 誰もが気軽に美味しいワインと料理が楽しめる
 賑やかで暖かい場所なのです。
 

そんなビストロ・ダ・アンジュを支えてくれるたくさんのワイン生産者との出会いもありました。

これぞビストロワインと言わしめる、南仏のドメーヌ・ローリエ。
その地で自然なブドウ栽培と品質にこだわりを持って、高品質なビストロワインを造っています。

 



南仏でも限られた地域でしか生産されない"ピクプー".あふれるミネラル感とキレのいい酸は
魚介料理とこの上ないマリアージュを見せます。

南仏でも限られた地域でしか
生産されない"ピクプー".
あふれるミネラル感とキレのいい酸は
魚介料理とこの上ないマリアージュを見せます。

  シラー・グルナッシュ
スパイシーさ、果実味が南仏を感じさせてくれ
絶妙なバランスを見せてくれます。


流行を追うことはせずに、真面目にワイン造りを行っているドメーヌのスタイルがはっきりと出たワインです。
しみじみと、フランス地ワインの旨さ、奥深さを感じます


そして南西地方のプレイモン協同組合。小さな生産者の集合体です。
彼らはこの地の未来のために、品質の高いブドウを生み出すことにこだわり続けています。
そして、私達に安心で高品質なワインを造り続ける事を約束してくれました。
   
彼らが造るワイン、赤はベリーやカシス、ハーブの香り、なめらかな酸と渋味。
ビストロ定番料理、"パテ・ド・カンパーニュ"との相性はバツグン!




ストライクゾーンの広いロゼワイン。この季節だけじゃなく年間通して人気のあるワイン。
最近のロゼワイン人気は、目を見張るものがあります。

苺やチェリー、バラなど甘くフローラルな香り。
果実の瑞々しさを口いっぱいに感じられ、
後口には、程よいタンニンが残ります。
「このロゼは、今まで飲んだロゼの中で一番うまい!」と
言ってもらえる、南仏ならではのフレッシュな味わいです。


美味しい料理があって、美味しいワインがあって、この上ない幸せを感じます。

色々と書きましたが、実は本当のBistrotであるかどうかは、お店自身が決めることではないのかもしれません。
お客様が、ここは「Bistrot]だと感じること。それが本当のBistrotなのかもしれません。

流行りだけでもなく、時代遅れでもない、世代を超えて愛していただける、
懐かしいけど新しい、そんな料理、サービス、雰囲気のある場所。
より多くの方にとっての「Bistrot」であり続けること。

もっともっとお客様の心へ近づけるように、「Bistrot」を追求していきます。


46年目のビストロ・ダ・アンジュをどうぞよろしくお願い致します。


  ビストロ・ダ・アンジュ ソムリエール  川西幸代

JUGEMテーマ:ワイン

ソムリエとしての本音

ソムリエとしての経験はまだまだ短いですが、ワインに携わる事を職業としてからは
すでに20年以上がたちます。ワインを生業にしている為か、
時折ワインの楽しさを忘れそうになる事があります。

もっともっと、知識をつけなければ・・・
もっともっと、色んなワインを飲まなければ・・・
もっともっと、経験を積まなければ・・・

職業なんだから、当たり前やろ!と、お叱りをうけそうですが。

でも最近、ふと感じました。
知る楽しみ、飲む楽しみ、感じる楽しみ。ワインって計り知れない楽しみがある事を。


先日、ソムリエ仲間が働くフランス料理店に行きましたら、
コース料理と共に、それに合わせたグラスワインを一杯ずつ出してくれました。

「シャンパンのイースト香とパンの香ばしさ、きのこの香りを楽しんでね。」とか
「このワインはオーストラリアのワイン業界を救った人が造ったワインですよ。」とか、
「ちょっと高級感のあるアリゴテ(ブルゴーニュ地方のブドウ品種)でしょう。」とか、 

先輩の説明に、うんうんと頷きながら、
素直な気持ちで美味しい美味しいと言いながら時間を過ごしました。

そして何故かそこに「大人のポッキー」があって、
くんくんと香りを嗅ぎ(何でも臭いを嗅ぐのは職業病です)
「普通のポッキーと何が違うんやろ」と言いましたら、「普通のポッキー」も買ってきてくれ、
唎きポッキーまで始まりました。  

すみません、これは余談でした。



家に帰って、今日飲んだワイン美味しかったなぁと思い出しながら、
あれっ、「もっと、しなければ」ではなく、
「もっと知りたい、もっと色んなワイン飲みんでみたい。」になってる。

もちろん職業としているからには「しなければ」いけない事も、もちろんです。
しかし原点は、楽しむことなんだと。


このコラムを読んでくださってる方は、ワインがお好きな方ばかりだと思います。
もっと知りたいとか、もっと飲みたいとか、度が過ぎてワインに疲れてしまった事はないですか?
(飲み過ぎて二日酔いと言う事ではないですよ。)
そういう時は、最初に、只々旨い旨いと楽しい時間を過ごした事を思い出してください。


そして、人それぞれの楽しみ方があります。
知人が言っておりました。どんなに安いワインであろうが、赤だろうが白だろうが、
全てのワインをデキャンタージュして飲む方が美味しいんだと。
それを人に話すと、そんなのしなくていいと言われると嘆いていました。

全く否定するものではないですよね。だって、その人の飲み方、楽しみ方なんですから。


私は小さい頃から、551の豚まんには、マヨネーズとケチャップを混ぜたものをつけて食べておりました。
それを言うと、そんなの聞いたことがないと驚かれますが、
私の実家ではそれが普通で、これが美味しいんです。、
大人になってからは、からし派ですが、時々懐かしくマヨケチャやってしまいます。
からしの食べれない子供に対しての母の愛情だったんですかね・・・ 。


ビストロ・ダ・アンジュでは、毎月2回ワイン会を開催しています
その時々のテーマに沿ったコース料理と、
それぞれに合わせたグラスワインを数種ご用意いたしております。

もっと知りたい、もっと飲みたい、もっとワインを楽しみたいという方、是非一度足を運んでください。

     
「赤ワインの世界」ではフランスの色んな地方、
品種を楽しんでいただきました。
   

「牡蠣とワインのマリアージュ」
定番のシャンパーニュシャブリから
調理法に合わせて赤ワインも。


そして、3月からは春の食材に合わせたグラスワインも多数ご用意しております。
その他にも、皆さんがこんなワイン、グラスで一杯飲みたいというご要望があれば、
スタッフにどうぞお申し付けください。リスト以外のワインでもお出しさせて頂きます。

フレッシュ&フルーティーな白から、濃厚赤ワインも。
初入荷、コルシカ島のワインも!


一雨ごとに暖かくなり、日差しにも暖かさを感じられるようになりました。
4月になるとビストロ・ダ・アンジュにも新しいスタッフが入ってきます。
新人からも学ぶことがたくさんあります。

    原点に帰る。  大事ですね。

さぁ、寒さもあと一息。どうぞステキな春をお迎え下さい。


ビストロ・ダ・アンジュ ソムリエール  川西幸代

JUGEMテーマ:ワイン

 

ワインの表現って難しい!! なんて思わないで!!

グレープフルーツや苺ならまだしも、スミレの香りや白い花、鉱物に麝香・・・。


どんな香り??なんて必死でそんな香りを探すけど、よく考えたらそれってどんな香り?
そしてその香りばっかり探して自分のインスピレーションはどこかへ行ってしまう。
そんな経験ありませんか??

仕事柄、諸先輩方に「香りの幅を広げなさい。」と言われ、 
植物園に行き、地面に這いつくばって白い花の香りを嗅いだり、
スーパーで、片っ端からフルーツや野菜をクンクンしたり、
あー、もうそれはそれは怪しい人。
周りの冷たい視線が、今でも忘れられません。
そこまでしろとは誰も言っていないのですが。


そんな事をしなくても、香りって日常にあるもの。
道を歩いていると、排気ガスに混じった埃っぽい香り、
沢山の猫がたむろしている公園の香り、
どこかのお宅からは、醤油の甘辛い煮魚や、スパイスの効いたカレーの香り、
洗いたてのシーツの、のりや柔軟剤の香り。
出勤途中の御堂筋のイチョウ並木、秋になるとむせ返る様な香りがしますよね。

そういえば、このイチョウの木、「メス」の木から「オス」の木へ植え替えられ、
銀杏が無くなってしまうようです。
理由の一つに、この臭いのも挙げられているようですが・・・
臭い臭いもくせになるとちょっと寂しい気分に。
少し脱線してしまいましたがお許しください。


皆でワインを飲むとき、そんな感覚を共有、共感できたらもっと楽しくなるはず。
決して、決めつけたり、押し付けたりしちゃダメですよ。

先日もお店のスタッフと赤ワインを飲んでいましたら、
「このワイン、ハイチュウのグレープ味の香りする!」 「ほんまや、するする!」って
ハイチュウ食べてた子供の頃の話になったり、ハイチュウと一緒にこのワイン飲んだら
どうなんやろって話になったり。
 
  

 ちなみにハイチュウの香り・・・のワインは
 「サンタムール」
 先輩ソムリエのコメントによりますと、
 最後に強く印象に残るボージョレワイン特有の
 赤い果実の香り! とあります。

 ぜひお試し下さい☆
 




もっとも私もワインに携わる仕事をしていながら、この手のコメントはめっぽう苦手。
芸術家でもなければ、ご存知文才もございません。
詩人のようなロマンチックなフレーズもなく、誰もが体験する、日常にどこにでもある香り。
そこに共感してもらえているのかなと勝手に思っているんですが・・・。


ワインの香りを感じるとき、第一印象が、私達に与えるインパクトは大きいです。


ハイチュウや!だの煎茶だ、キュウリだ、チョコレートだ、なんて感じたままを表現したら、
次に口に入れる時のどんな味なんだろうって、ワクワク、ドキドキが大きくなります。


さぁ、寒い冬ももう終わりです。
外に出て、季節の草花、フルーツに野菜、香りの要素を探しに出掛けましょー!!

 



ビストロ・ダ・アンジュ ソムリエール  川西幸代

JUGEMテーマ:ワイン

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