ソムリエール川西のワインにまつわるエトセトラ | Qualiter Letter

メイデーは愛の日でした

休みというのは始まる前はワクワクしますが、終わってしまえばあっという間ですね。
皆様ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか?

さて、フランスにはスズランの日というのがあり5月1日に愛する人やお世話になっている人に
スズランの花を贈る習慣があり、もらった人には幸運が訪れると言われています。
鈴の形をしたこの花は春のシンボルで幸せを呼ぶ花、又聖母マリアの涙と喩えられることもあり
花嫁に贈る花としても良く使われます。

5月1日は愛の日とされており、この日が近づくと街の至る所でスズランの花束が売られます。
花言葉は「幸福が訪れる」、「純粋」、「繊細」、「意識しない美しさ」などなど。
あぁ、少しはあやかりたい。。。とは言え、この日本でスズラン・・・あまり見ないですよね。
どこかでひっそり咲いているのを見つけたら、何だかいい事ありそうですね。



スズランはユリ科のスズラン属の多年草。このスズラン属=Convallariaはラテン語が語源で
「谷間のユリ」という意味。17世紀の小説家バルザックが書いた「谷間の百合」を思い出しました。

数年前に一度読んだのですが、うーん、確か青年の煩悩と死を前にした人の欲望や感情が
描かれていたような・・・。スズランと何か関係あったかなぁと思い返しています。
それとバルザックはロワール地方出身だったなぁと考えているとロワールのワイン、
飲みたくなってきました。

ロワール地方は古くから王侯貴族が暮らした土地として有名で、今でも700近い古城が残っており
その美しい古城と豊かな自然の調和した素晴らしい景観と、穏やかな気候から、
「フランスの庭園」と呼ばれています。
そして、多彩な土壌からは甘口から辛口、スパークリングまで
バラエティー豊かなワインが産み出されています。





西側、大西洋に注ぐ河口付近、品種名がワイン名と産地名(AOC)とフランスでも珍しい
ミュスカデは‟シュール・リー"という、澱とともに一定期間熟成させ、ワインに厚みを持たせる
この地方伝統の醸造法で、単なる並酒から個性あるものに変えていきました。
地元では魚介と合わせるのが定番!


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ロワール川中流域、アンジュ地区(ビストロ・ダ・アンジュのアンジュはここからきています)は
海側の海洋性、東側の大陸性の2つの気候、土壌も海側の砂利や泥からじょじょに石灰質に
変わっていく土地で、ワインも多種多様。もともとロゼで有名でしたが貴腐や遅摘みの甘口ワインや
スパークリングも造られています。霧が発生するレイヨン川流域の貴腐ワインの、色、香り、味わいは
まさに官能的で、蜜のような甘味とロワールが持つ酸のバランスが絶妙で、感動を与えてくれます。

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中流域東側のトゥレーヌ地区は赤ワインも多く造られていますが、
ソーヴィニヨンブラン主体の軽快な辛口白ワインが主流ですよ。

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パリの南、中央フランスにあたるこの地域は、ボルドーでは
補助品種に過ぎなかったソーヴィニヨンブランを
シャルドネに次ぐ世界的人気品種にさせるきっかけとなったサントル地区。
かつてカエサルが「ガリアで最も美しい街」と呼んだ
古都ブールジェを囲むように丘陵地帯が広がる土地。
爽やかさだけでなく、ミネラルとボリューム感もある厚みのあるワインを産み出します。

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ロワールのワインが注目され始めたのはごく最近、10年とか20年だと思います。
特にこの冷涼な土地で造られる白ワインの魅力は、その酸にあります。
シュナンブランやソーヴィニヨンブランという品種は、今や世界各国で栽培されていて、
良質で美味しいワインも沢山ありますが、やっぱりどうしても真似できない、
美しいと言える酸味を持っているのは、ここロワールだけだと感じています。

決してブルゴーニュのような偉大さや優雅さを持っているわけではありませんが、
秀逸さや風格、個性をそなえた、まさに「綺麗」と言えるワインだと思います。

風光明媚なロワールの情景を思い浮かべながら、綺麗で美しいワインを飲みたくなってきました。
そして昔読んだ本を読み返したらまた違う感情が生まれるかもしれませんね。


ビストロ・ダ・アンジュ ソムリエール  川西幸代

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