ソムリエール川西のワインにまつわるエトセトラ | Qualiter Letter

ワイン好きを嫌わないで♪

ワインを語る。
美男美女でなければ、あまり周りに好ましく思われないこの行為(笑)。

ワインが市民権を得てきた昨今でもこのような冷遇。


  イタリア パンテレッリア島のブドウ畑脇の休憩所にて
色男はプラスチックカップでワインを飲んで語る姿も素敵です♪

 

確かに・・・
カベルネソーヴィニヨンを「カベソー」と呼び、花屋でもないのにスミレやバラ、
キンモクセイの香りを嗅ぎ分け、アスファルトとコンクリートに囲まれた
現代社会で生活しながら腐葉土の香りを感じ、
詩人でも芸術家でもないのにワインの香りや味わいを雨後の情景に例え、
叙情的に、時に官能的に雄弁に語る人々・・・。
なるほど、ちょっとイタイ人々かもしれません。
何年か前に「ワイン通が嫌われる理由」という本もありましたっけ。



  シャンパーニュ ルネジョリーのワイナリーでのテースティング♪
そこでワインを語ることはもはや必然!!



ワイン好きとしては(あえてワイン通ではなく、ワイン好き♪)
ワインを愛しながらも嫌われない為にどうするか?
当然、ワインを語ること自体はなんら迷惑なことではないのだと思います。
勝負は共感を得ることが出来るかどうか?

だって、この現代、特に都会に生活していると草原の朝露の香りを感じることも無いですし、
スミレの花を嗅ぐ機会もほとんどありません。
きっと興味の無い人にはその表現はえらくキザに思えるだろうし、とっつきにくい。
悪気はなくてもなんだか自慢されてるみたい。

知ると話したくなる気持ち、よーくわかります。
別にワインだけの話ではないですよね。
鉄道、アイドル、アニメetc、
なんにでもコアになればなるほど周りの人とは共感しにくくなっていきます。


でも、ちょっと話す角度を変えてみましょう。

例えば、
歴史の授業は苦手でも、大河ドラマ「軍師官兵衛」のドラマは好き。
地理の授業は苦手でも、旅行のガイドブックは好き。
なんて方はたくさんいらっしゃる。
自分が話したいワインうんちくはぐっと堪えて、
共感や興味を得られる話し方をすれば、もっと楽しく聞いてもらえるかもしれませんよ。
難しい表現ではなくて、「あっ、このワイン、苺キャンディーの香りがする」とか
「このワイン醤油っぽい香りがせえへん?」とか。


そこで、バレンタインデー直前のこの時期にもってこいなのが、もちろん“カカオの香り”
実はワインの表現には良く使われる用語なんです。
ワインを熟成させる樽を作るときに、樫材を曲げる際、内側から熱を加え、焦がします。
その風味は出来上がるワインにも少なからず影響を与え、
トースト香やカカオ香を生み出します。

ただし、ここで注意

「どうだい?カカオの香りがするだろう?」
と答えを押し付けては、今までどおり(笑)、嫌われてしまいます。
「チョコレートの香りがするんやて、ほんまにする?」
とか
「ほんまにカカオの香りするやん!チョコレートとあわせてみよっか?」
などと、一緒に楽しんでみましょう!

【バレンタインギフト】 レ エクラ ルージュ [2008] (ラングドック・辛口)
  ちゃっかり宣伝(笑)カカオの香りのあるワイン。
ラベルのハートマークで掴みもOK♪




それでもダメなら、ワイナリーまで連れて行って生産者に思いを語ってもらうか、
最後の手段は大リーグへの挑戦が決まった
まーくんのアイドル愛の如く、スターになって、
自分の趣味まで愛してもらうか・・・道は険しそう。

愛すべきワイン好きの皆さん、
上手く話せるようになって現在の冷遇から脱したいものです(笑)

かくいう私はワインを専門に仕事としていながら、その手のコメントはめっぽう苦手。
コメントを求められてもなんらポエティックなフレーズは無しに
「畳を裏返した時のにおい」だとか
「飼い犬の首輪の裏のにおい」だとか
「カブトムシを探してたとき嗅いだことあるにおい」だとか

私の育った環境が垣間見える想像力の無い表現ばかり。
(そういえば、この仕事を始めた頃、
まず「におい」を「香り」に言い換えなさい!と叱られましたっけ)

おかげで、話下手なワイン好きという救いようのない私でも
嫌われずにすんでいるのかも。
それとも自分が気付いてないだけ・・・?



  ソムリエバッジが曲がってるのはご愛嬌。
どうぞ、毛嫌いせずにワインを楽しみましょう!
もちろん私のことも嫌わないで・・・(笑)



ともあれ、考えてみてください。
それでもワインを愛し、表現し続ける人たち・・・。
友人との飲み会では煙たがられ、
彼女との食事、彼女はもはや聞いてない。
どんなに冷遇されても
どんなに煙たがられても
ワインへの愛を伝えたがる人
自分が美男美女ではないことは知っている。
そんな自分でもワインを語る。
なぜ、そこまでして・・・。

健気ではありませんか!
皆さん、温かく見守ってあげましょう(笑)

そして、ワイン好き、ワインおたく、ワインを語りたい皆さんは
いつの日か、皆に愛されるワイン好きへなれる日を夢見て、精進するのみ!
私も陰ながら応援してます!

そして、最後に。
一番大切なのは、もちろん皆が楽しく飲むこと!
ワインは楽しいお酒ですから。


  シチリアドンナフガータのファビオさんと。
イタリア語ほとんど解らない私でも、
ワインを通じて楽しい時間を過ごすことができるのもワインの魅力♪




     

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