ソムリエール川西のワインにまつわるエトセトラ | Qualiter Letter

香りと味と   グラスの色々

みなさん こんにちは。お元気でお過ごしでしょうか?

季節の変わり目を、朝夕の涼しさで、昼間の空の青さや、雲、風、太陽の表情で、
すっかり秋の気配を感じるようになりました。
そして実りの秋が来たのだと喜んでおります。…が、わたし、この季節の花粉がすごいんです。






なんでも、ブタクサ花粉とかいうのがこの季節なんだとか…。
くしゃみと鼻水が止まりませんので、薬を飲んで鼻と口がカラカラです。
そして、当然鼻がつまっておりますので、臭いと味にとても鈍感になっている様な気がします。
ソムリエにとっては致命的ですが。。。。。





そこで今回は、グラスのお話を・・・

ワインに限らず、飲み物は、注がれるグラスの形や大きさによって、
香りや味わい、そして視覚的にも印象が随分と違って感じられます。


代表的なものとして、ワインにはブルゴーニュ型とボルドー型。

口がすぼまった大きなチューリップ型のグラス。
ワインを、一番膨らんでいる部分より少し下ぐらいまで注ぐと、
グラスの中に香りが留まり、充分に香りを楽しむ事が出来ます。
そしてクルクル回してみると、違った香りがどんどんと現れてきます。
このグラスから飲もうと思えば、顎が上がり顔が少し上を向く様な格好になると思います。
その為、ワインは細い流れで、ゆっくり口の奥に届きます。
ブルゴーニュのワインは、さわやかな酸味が特徴ですので、
こうして味わうと、酸を心地よく感じることが出来ます。


そして、口のすぼまりが大きなグラスは、複雑で芳醇な香りを解きほぐします。
ワインを飲む時は、グラスの縁と下顎はほぼ直角になり、ワインが舌の上に横に広がり、
厚みのあるボディを感じつつ、強い渋味を和らげてくれます。




そして、シャンパングラスも時代とともに変わってきました。

第一世代としては、映画 "カサブランカ" の「君の瞳に乾杯」の
名ゼリフシーンで使われた、クープ型。
一昔前の結婚披露宴なんかでも使われてました。
短時間に沢山のグラスに注がなければならない場合などは
こういった口の大きいグラスは、泡が一気に抜けて非常に注ぎやすいです。
私がホテルの宴会サービスをしていた頃も、このグラスでした。
(もう、ふた昔程前になりますが。。。)

シャンパンタワーなんかもこのグラスですね。
今は、シャルロットなど、柔らかいスポンジ菓子をシャンパンに浸して食べる時など、
デザート用として使われる事が多く、
楽しみ方が昔とは違ってきました。

第二世代は、細長いフルート型。
1977年 "007"シリーズでボンドがドンペリを飲むシーンがこれ。
泡がとても綺麗に一本の線を描く様に立ち上ります。
立食パーティなどは場所もとりませんし、とても便利ですが、
香りのスペースがありません。どちらかというと、香り、味わいというより、
視覚重視だったのかもしれませんね。

第三世代は、太めのフルート型。
シャンパンを少し少なめに注ぐと香りとともに味も感じやすくなりますし、
外観もとても綺麗です。2006年の"プラダを着た悪魔"のパーティシーンで見られました。

そして第四世代。最近では飲み口の狭い、ぷっくりとした卵型になってきました。
シャンパンワイングラスとでも言えば良いのでしょうか。。。
香りが非常に感じやすく、飲み口が狭いと、飲む時に顔が少し上を向き、
そうすると舌が自然に縦に少し丸まり
細くゆっくりと口の中にシャンパンが流れていきますので、
ガスの刺激が心地よく感じられます。



 



先日、グラスメーカーが開発したという、
コーラ専用グラスで、試飲をさせて頂く機会がありました。

最初に、普通のプラスチックのカップでコーラを試飲。。
香りは少なく、口に入れたら、炭酸がブワァーと口いっぱいに広がるという感じ。

次にストローで飲むと、これまた炭酸が噴射して、口の中がシェイク!
コーラを感じないまま飲み込んでしまいました。

そしてこのコーラ専用グラス、やはり口がすぼまっている分、香りは一番感じられ、
そして口に入れると、あの香ばしさと甘さ、コーラの風味が充分に味わえ、
何年ぶりかのコーラに懐かしさを感じ、何だか色んな事を思い出しました。
(ちなみに、わたくし、このグラスメーカーとは何の関係もございません・・・・・。)


そしてこんな事を書いていますと、食器棚を開けた時、
全ての "うつわ" には、用途用量がキチンと考えて造られているんだなぁと感心し、
いつも同じものばかりではなく、奥の方に眠っている食器やグラスも、
ちゃんと使ってあげようと思う今日この頃です。

今回も最後までお付き合い頂き、感謝いたします。


ビストロ・ダ・アンジュ ソムリエール 川西



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