ソムリエール川西のワインにまつわるエトセトラ | Qualiter Letter

〜 Dear Woman〜

「今年は冬が来ないかもしれません。」と、どこかの天気予報士が言っておりました。

いくら暖冬といっても冬は冬です。日ごと寒さがつのります〜♪
着てはもらえぬセーターは編みませんが、寒さこらえて飲んでます。。。(年がバレますね。。)

ホントに暖かかったり寒かったり、
コートを着ようか薄手のジャケットにしようか、毎朝悩んでおります。


随分と前になりますが、テレビを見ていましたら"2016春夏パリコレ"の映像が流れておりました。
なんと…奇抜で斬新なデザイン!!女性が女性をおんぶにだっこ!!
皆さんもこの映像見られたと思います。来年はこんなファッション流行るのか!??と…



しかし、ちゃんとコンセプトがあったんですね。
「女性が女性を支える」 「女性の絆」 なんだそう…。 なるほど…。  にしても…。

とは言え、女性というものは共通点を一つでも見つけると、親近感を覚え、
すぐにでも仲良くなってしまうもの。そして頑張っている女性を見ると応援したくなります。


ワインの世界も全体的な比率では、まだまだ女性は少ないですが、
中には、世界から注目を受ける女性醸造家がたくさんいます。

女性が造るワインを見つけると、何だかついつい親近感を持ち、
応援したくなり、飲んでみたくなります。

醸造家といっても、ほとんどは畑に出てぶどうの栽培から、収穫、そして醸造までをされています。
自分が造るワインの原料となるぶどうを、毎日毎日畑に赴き、子供を育てる母の様に、
優しく、手塩に掛けて育てていきます。

南仏ラングドック地方、ドメーヌ・セルビエのキャロルさんは、畑作業もワインの生産活動も、
普段はほとんど一人で行なっています。
彼女のワイン造りは、ぶどうの収穫を小さなバットで手作業で厳しく選果し、
樽で一年、瓶で二年、熟成させてから出荷するというこだわりがあります。
樹齢100年以上の古樹は、背を低く剪定しているので、足元に熟すぶどうの世話と収穫は
ものすごい重労働です。
そんな彼女の風貌は、労働者のように日焼けで真っ黒です。

彼女が来日した時に、京都の印象が素晴らしかったようで、 
"MOMIJI" というワインを造ってくれました

 春に萌え出る紅葉の緑の若葉が、
 秋になると深紅に燃える如く、
 葡萄園ののシラーも燃えるように完熟します。


黒い果実、スパイス、なめし皮や湿った土などの複雑な香り。
シラー種独特の肉々しさや野性的な香りと味は、とても穏やかで、
温かみのあるタンニンと心地よい酸で
飲んだ後は感動的な充実感を運んでくれます。

キャロルさんのワインは、たった一人で黙々と働く、彼女の人生を十分に表現しています。

野生の鹿肉、仔鳩や山うずらのロースト、この季節のジビエ料理との相性は抜群ですよ。



そして、こちらもラングドック、マス ドージエールのアイリーンさん。
彼女は、お父様の仕事の関係で、高校時代は東京で過ごしています。
今でも日本が大好きで、日本語も話されます。 (決して流暢ではないですが…)
自ら、「南仏のソフィー マルソーだ!」と豪語する、たくましすぎる女性醸造家。
畑に出る際のブーツ(長靴だと思いますが…)はオシャレなものをセレクトしているそう。

アイリーンさんの造る "レ エクラ"
この "レ エクラ" とは、このワインを造るぶどう畑特有の石の名前です。
フルーティさを保ちながらエレガントでうっとりする様なワインを目指して造っています。
何だか、憧れの女性像の様にさえ感じられますね。

シラー種主体で全て手摘み、グルナッシュは早朝に機械で収穫。
早朝に収穫するのは、ぶどうの持つ果実味、特にイチゴのアロマを損なわないよう、
15℃以下の気温の中でのみ行うというこだわり。

イチゴをはじめ赤い果実の香りと、ほのかにインクやなめし革、
そしてやさしいスパイスの香りを感じます。

口当たりはとても柔らかく、南仏の暖かさと親しみやすさ、
そしてエレガントな魅力を持った赤ワインです。


「このワインを飲んだ人には、ゆったりとした笑顔になって欲しい。」
ワインに情熱を注ぎながら、穏やかに楽しくワイン造りを行っている、
アイリーンの人柄に溢れたワインです。
ラベルのハートは 「アイリーンの想いを込めて。」ですよ。



そして先日、偶然お会いした女性、 死ぬまでにしたい事、「ワイナリーを設立したい!」
という、夢を叶えるべく、徳島でぶどうの栽培を始めた彼女。
放棄農地を耕すところから始め、、腕がパンパンになりながら、たくさんの御縁を大切にし、
3月の苗付けを目指し、一歩一歩進んでいる彼女。

苗付けをして、ぶどうの実がなるまで3年〜5年かかるものもあります。
そのぶどうがワインになるのは、まだ先ですが、ワイン=ぶどう に対する愛情と、
培ってきた根性で、
また、一人の女性の人生哲学が詰まった、
素晴らしいワインが出来るのを、今から楽しみにしています。




愛情を込めて造られたワインは、とても強いんだと思います。
多少の障害があってもへこたれません。
その思いは必ず感じる事が出来ます。
そんなワインを、私の仕事を通じてたくさんの方に知って頂きたい。
造り手の顔を知り、感情移入させ、またそのワインが、一層美味しく感じるというのも、
また一つの楽しみ方かもしれないですよ。



最後に、年越しのご挨拶には少し早いですが、9月よりこちらのコラムを書かせて頂く事になり、
皆様にご拝読頂き、お店で声を掛けて頂き、元気を頂き、そして良い出逢いをさせて頂き、
本当にありがとうございました。 この場を借りて御礼申し上げます。

年末年始に向けて、沢山のイベントが目白押しですね!!
皆様にとって、良い年越しと、素敵な乾杯ができますように、お祈り申し上げます。 

À votre santé !!
    
2016年もどうぞ宜しくお願い致します。
 



ビストロ・ダ・アンジュ ソムリエール  川西幸代



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